2016年10月3日月曜日

電気会社で働くフアンさん(仮名)

えーっと先月書いたと思います。

仲のいいご近所さんの一人に、電気会社に務めるフアンさん(仮名)という方がいます。

日本に例えると、関西電力だとか東京電力の正社員です。

日本にもメーターボックスってありますよね、日本でよく観察したことがなかったので詳しくはありませんが、ドミニカ共和国のメーターボックスは、けっこう目立つ場所に取り付けられています。家の入り口のドアのすぐ横だとか、景観を乱すことお構いなし。ここにボックスがなければ、ここに洒落た街灯を付けれるのにとか、よく思いました。

そこでフアンさんにお願いして、電気のメーターボックスをもうちょっと隅に寄せるか、邪魔にならない位置に移動してくれないかを相談してみました。

最初は真面目な顔をして、そんなことをしてバレたら、仕事を失うことになると言って、丁寧にお断りされました (´・ω・`)


が、数十分後!

フアンさんから電話がありました。

やっぱりやってやると。

(^u^)

そしてフアンさんはすぐに工具セットを持ってやってきてくれ、手際よく電信柱からつながっている太いケーブルも一緒に長年邪魔だったメーターボックスを、邪魔にならない位置に移動してくれました。電気会社にバレないように、すぐにペンキの色が違う場所を塗っておけと助言まで頂けました!

元ボックスがあった場所を、他の場所と同じ色に塗り直し、一件落着。


ずっとフアンさんは、電気会社の工事部門担当かと思っていたんですが、実はオフィス勤務だったことがわかりました。たまたま早起きした時に、フアンさんが7時頃にワイシャツとスラックスで出かけるのを見かけたので聞いてみました。オフィス勤務でも、盗電の知識も十分にお持ちのフアンさんでした。

でもどうしてフアンさんがバレたら首になるかもしれない仕事を引き受けてくれたのでしょうか。

フアンさんのお給料は、毎月手取りで2万ペソです。今のレートで日本円で約5万円弱。IKEAやスーパーマーケットのレジの人の1.5倍のお給料です。自分一人では食べるのは困らないフアンさんですが、別れた奥さんや子供に渡したら、ほとんど自分のは手元に残らないそうで(´;ω;`)

少額でも現金が欲しいからでした。

その為、オフィス勤務の仕事が終わったら、仕事中に知り合った顧客?と個人的にやり取りをし、電気の配線工事や盗電工事に向かってお小遣い稼ぎをしているそうです。時々夜の10時頃に返って来るのを見るのですが、なんだ、ドミニカ共和国にも残業とかあるのかっ!?と驚いたことがあるのですが、実は本職の仕事が終わった後、個人宅にお小遣い稼ぎの仕事をしにいっていた帰りだったみたいです。

やっぱり本業だけでは十分に生活できない、ドミニカ共和国です。だからアメリカにみんな出稼ぎに行ってしまうんでしょう。なんか、悲しいですね(´;ω;`)ウッ…